国府で新築予定の住宅は、クライアントのお祖母さんが以前から懇意にしているという関係で、施工をお願いする工務店が当初から決まっている。
数年前から、施工業者選定の指標としてコスト面を優先する傾向が強く、どうしても競争入札という場面が多かったので、設計段階から施工業者が決まっているというのは俺の事務所じゃ珍しいケースだ。
でもこれはこれで、設計段階から予算を踏まえた仕様の選択に協力してもらうことで、実勢に応じたコストコントロールが出来るために、通常ならVEに割く時間や労力が省けることはメリットに違いない。
さらに、施工業者の方にしても特命工事ゆえの信頼に裏付けされて、
『よっしゃ、ここはひとつ奮発しときますわ。』的な頑張りも望めるかも知れない。
とにかく、クライアント、設計者、施工者の三者に共通する思いはただひとつ。
「Value for Money」だ。
そして、たった今思いついて名付けたプロジェクト名称は、
【La casa del ricorso -N house-】。